鳳明館では 可愛らしい赤い花をつけた青紅葉の清々しい季節の真っ最中。実は、3館の管理を任されてから2年もたった今頃になって、紅葉は3館の旅館の中で別格な存在、そして東京3大名園にない無敵な魅力があると気がついた次第。今回は ”紅葉”のスペシャルさを深堀してみたいと思います。
1.種類の違う紅葉が織りなす相乗効果
台町別館の庭では2種類の紅葉、森川別館の前庭にいたっては3種類の紅葉が近くに植えられているので、一目でビジュアルが全然違う紅葉を楽しむことができます。こんな別格の配置は鳳明館でも紅葉だけ。華奢な細葉 VS 普通の葉、新緑VS通年を通して赤色、異なる紅葉時期、この”とりっどりさ”で、1本1本の紅葉の個性がより際立つわけです。
2.紅葉の背景、東京3大名園にない魅力
広大な庭園と比べて、鳳明館の庭はコンパクト。紅葉は池、鯉、灯篭、庭石、鶴亀の置物などの色々なものに囲まれているので箱庭みたいな愉しさがあること。なんといっても名園と一線を画すのは当たり前すぎるけど旅館建物の存在。庭園がオープンなスペースであるのに対して、旅館の建物は紅葉の舞台背景的演出効果が絶大。伝統的木造建築の建築美と相まって元来紅葉が醸し出す和の風情をより高めています。
3.客室 ”紅葉の間” ”かへでの間”
庭の紅葉が鑑賞できる客室が”紅葉の間”。本館、森川別館とも、”紅葉の間”は 6畳間とこじんまりとしているのが共通点。紅葉の繊細さを部屋の大きさで表したのかもしれません。
台町別館には”楓の間”があります。(紅葉はカエデ科に属し 紅葉は日本の呼び名らしいです。)3館とも同種類の樹木の名前がついているのは紅葉”と”楓”だけという意味でも、特別待遇の庭木です。
4. 景観
紅葉は旅館の外側からもお楽しみ頂けます。特に森川別館は前庭にあるので、青紅葉の花、新録、秋の紅葉が街に彩りを与え、季節の移り変わりを伝える主役的存在。夏になると空が見えないほど繁茂して、マイナスイオンの供給にも大いに貢献しています。
繊細な見た目なのに別格・無敵な鳳明館の紅葉。当時にタイムトリップして、普請道楽だった旅館の創業者・庭師さん達・大工さん達の紅葉に対す想いを聞いてみたいと思うこの頃。
クイズ2: 窓から紅葉ビューが楽しめない”かへでの間”。設えの工夫で楓を演出。
その工夫とは?
※正解されたお客様には 稀少価値の高い粗品を進呈中
東京の真ん中に3種類の紅葉が見れる
旅館があるなんて知らなかったです。
紅葉狩りで利用したいです。